どうしたらいいの?
パッチテストの方法と試験条件をゼロから理解する実務ガイド①

どうしたらいいの?
パッチテストの方法と試験条件をゼロから理解する実務ガイド

「パッチテストを実施したいけれど、何から始めればいいのか分からない」
「濃度設定や貼付条件をどう決めたらいいの?」
そんな疑問にお答えします。

パッチテストの試験条件はどう決める?
基本設計の考え方

本記事では、パッチテストの基本的な方法から、
製品タイプ別の濃度設定、オープン・クローズドテストの使い分け、被験者選定の考え方まで、
実務で迷いがちなポイントを分かりやすく解説します。

パッチテストで製品の安全性を正確に評価するには、
「誰に」「どのような条件で」「どの環境で」
試験を行うかを適切に設定することが大切です。
条件設定が適切でないと、刺激性を過小評価したり、逆に過剰に検出したりしてしまうリスクがあります。
ここでは、試験設計で必ず検討すべき4つの要素について解説します。

濃度設定:製品の濃度設定条件は、刺激性の強さや成分特性に応じて判断します。
原料試験では、既存の安全性データや各種機関が推奨する濃度を参考にすることが有効です。

テスト方法:貼付条件は刺激性の検出感度を大きく左右します。
最も一般的なのはクローズドパッチテストですが、
揮発性の高い製品や刺激性の強い処方では、密閉せずに塗布するオープンパッチテストを選択する必要があります。

被験者の選定:製品のターゲットユーザー層(敏感肌向け製品など)に応じて条件を調整します。
ただし、ターゲットユーザーを絞りすぎることで結果に偏りが生じることは市場との乖離が生むため、バランスの取れた選定が必要です。

被験者数:化粧品の訴求を目的としたパッチテストは20〜30名が標準とされていますが、評価目的や製品のリスクレベルに応じて柔軟に調整します。
被験者数が多いほど統計的信頼性は向上しますが、実施コストとのバランスも考慮する必要があります。

製品別パッチテストの濃度設定方法

濃度設定が適切でなければ、製品本来の刺激性を正しく評価できません。
化粧品は
「洗い流す製品(リーブオフ化粧品)」と
「洗い流さない製品(リーブオン化粧品)」
で肌への接触時間が大きく異なるため、製品特性に応じた濃度設定が必要です。
洗い流さない製品(化粧水、乳液、香水など)は、実際の使用方法と同様に、原液をそのまま使用して試験を行います。
洗い流す製品(クレンジング、シャンプー、リンス、コンディショナー、トリートメントなどのリーブオフ化粧品)は、
実使用時に希釈・洗い流されることを考慮し、1%水溶液に調整してパッチテストを実施します。
入浴剤など独自の使用濃度の設定がある製品は、実際の使用濃度に応じて設定します。
倫理的に問題がなければ、使用濃度以上で試験することで、より安心できる安全性データが得られます。
洗剤類(洗濯(衣類用)洗剤、食器用洗剤 など)のように皮膚に直接使用する目的ではない製品は、
界面活性剤濃度を考慮して適切に希釈します。
固形製品(パウダーファンデーションやアイブロウなど)の場合は、
すりつぶして白色ワセリンで分散させる方法が一般的です。

製品タイプごとに適した濃度設定を行うことで、実使用に即した妥当性の高い評価ができます。

オープン/クローズドテストの違いと使い分け

パッチテストには、貼付方法によって
「オープンパッチテスト」と
「クローズド(閉塞貼付)パッチテスト」
の2種類があります。

オープンパッチテスト:皮膚に製品を塗布し、覆わずに空気に触れた状態で反応を観察する方法です。
クローズドパッチテスト:製品を塗布した後、パッチ(テスト用テープ)で密閉して貼付します。
密閉することで皮膚反応が強まり、微弱な刺激も検出しやすくなりますが、実使用時よりも強い反応が出る場合があります。

基本的な使い分けの考え方として、パーマ剤、ヘアカラー、揮発性の高い製品、pH4以下またはpH9以上の製品は、オープンパッチテストを選択します。
これらの製品は刺激性が強い、または揮発成分による反応が懸念されるため、密閉による過剰な反応を避ける必要があるためです。
また、未知物質や新規成分を評価する際は、安全性の観点からオープンパッチテストから開始するのが基本です。
初回評価で問題がなければ、必要に応じてクローズドパッチテストに移行することで、段階的にリスクを管理しながら評価を進められます。

いかがでしたか?

試験条件の設定を誤ると、製品本来の刺激性を正しく評価できません。
次回は被験者の選定と被験者数についてお伝えします。
施設管理費用のコストカット

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負担軽減費(協力費)のコストカット

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被験者様の管理をミニマムに

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