パッチテスト・スティンギングテストで安全性を訴求する方法

薬機法の範囲でできる広告表現とは?

近年、肌質の変化やストレスなどによって敏感肌を気にする人が増え、
「敏感肌向け」や「低刺激」といった言葉で化粧品を訴求する動きがより顕著になっています。

こうした訴求をするためには、パッチテストやスティンギングテストなどの安全性試験を行う必要がありますが、
試験結果を
「広告でどこまで伝えていいの?」
と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

事実、パッチテストやスティンギングテストを行ったからといって、その結果をそのまま広告文に流用するのはNGです。
薬機法や化粧品広告ガイドラインなどのルールがあるため、表現の仕方に注意しなければなりません。

この記事では、安全性試験の結果をどのように広告表現できるのか、法令の範囲内でわかりやすく解説します。

パッチテスト・スティンギングテストとは?

広告やパッケージで安全性を訴求する方法として、「パッチテスト」や「スティンギングテスト」があります。

パッチテストは、肌への刺激を調べる試験で、化粧品を浸したシールを肌に貼り付け、
赤みやかゆみなどのトラブルが出ないかを確認します。

スティンギングテストは、「ピリピリする」「刺激を感じる」といった感覚的な刺激があるかどうかを調べる試験です。

パッチテストとは>>>
スティンギングテストとは>>>

パッチテスト・スティンギングテストでどんな訴求が可能?

パッチテストやスティンギングテストの結果が良好であっても、
その試験結果の内容をそのまま広告文言として使用することはできません。

あくまでも「試験を実施した」という事実のみ記載できます。
具体的に訴求可能な表現や、NG表現をみていきましょう。

「パッチテスト済み」「スティンギングテスト済み」と表記できるパッチテストでは、基本的に「パッチテスト済み」と表記できます。
さらに、敏感肌の方を対象にテストを行った場合は、「敏感肌対象パッチテスト済み」といった表現も可能です。

スティンギングテストの場合は「スティンギングテスト済み」と表記できます。
さらに、一定の基準を満たせば「低刺激」と表現することも可能です。

なお、これらの表現はあくまで「試験をした事実」を伝えるものであり、「すべての人に刺激が起きない」と保証するものではありません。

「敏感肌でも安心」「副作用が少ない」などの保証表現はNG

一方で、「敏感肌でも安心」といった安全性を保証する表現は、たとえ試験を行っていても使用できません。

これは、「誰でも安全に使える」「副作用の心配がない」といった、安全性が確実であるかのように保証する表現が、
薬機法や化粧品広告ガイドラインで禁止されているためです。

化粧品等の適正広告ガイドライン 2020年版(第2刷)では、次のように記載されています。

”化粧品等の効能効果又は安全性について、具体的効能効果又は安全性を摘示して、それが確実である保証をするような表現をしてはならない。”

具体例として、次のような表現がNGとされています。

「これさえあれば」
「安全性は確認済み」
「赤ちゃんにも安心」

これらは、性別や年齢を問わず「必ず効果がある」「安全性が保証されている」と消費者に
誤解させる可能性があるため、使用してはいけません。

また、副作用に関する記載についても、

「副作用が少ない」
「比較的安心して・・・」
「刺激が少ない」

など、安全性が高いことを保証するような印象を与える表現はNGです。

ただし、スティンギングテストにおける「低刺激」という表現については、
ガイドラインに以下のように記載されてあることから、問題ないとされています。

”ただし、低刺激性等が立証されており安全性を強調しない場合及び「眠くなりにくい」と表現することは、
その製剤として科学的根拠があり安全性の保証につながらない場合に限り認められるが、
本基準第4の9「他社の製品の誹謗広告の制限」に抵触しないように注意すること。”

広告で伝えられるのは、あくまで「試験済み」「刺激性が低かった」といった客観的な試験結果まで。

「誰でも安心」などの断定的な表現は避けなければなりません。

いかがでしたでしょうか。今回はここまで。
次回はその他に気をつけるべき点についてお伝えいたします。
施設管理費用のコストカット

施設管理費用のコストカット

訪問型にすることで、円滑な試験運営と試験費用のコストダウンができます。
うゆるは、介護施設や就労支援施設といった施設様でご就業されているスタッフ様を対象に臨床試験を行うことで、施設固定費をかけず、高品質で円滑な試験運営を行っています。
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負担軽減費(協力費)のコストカット

負担軽減費(協力費)のコストカット

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被験者様の管理をミニマムに

被験者様の管理をミニマムに

被験者様ご参加の連絡や事前の健康状態の把握は、各企業様・施設様から情報をいただくことで完結できます。つまり、うゆるのスタッフが被験者様を管理するための時間・労力を最小限で試験を運営することも、円滑でリーズナブルな試験を運用できている1つの理由なのです。